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9月初旬、おこわの慢性腎不全が悪化しました。
今までで一番の危機だったと思います。
獣医さんにも覚悟が必要かもしれないと言われ、おこわを育ててきて初めて現実として受け止めて覚悟をしました。
でもおこわは転んでもただでは起きない、やっぱり頑張り屋さんでした🐈✨
再び訪れたご飯を食べてくれないモード
9月に入って、食欲が落ちてしまったおこわ。
いつまでも暑くてお猫様も体調を崩す。
あまり動かなくなり、箱に入ってじっとしたり、部屋の隅でじっとする事が多くなった。
定期的な通院で腎臓機能の検査はしているけど、数値は悪い。貧血もある。
確実に栄養が足りないし痩せてきてしまったので、カロリーの多いパウダータイプの療法食をお湯で溶かして強制給餌することに。
これが難しいんですよね。
特におこわは肥大型心筋症もあるので嫌がる事ばかりして心拍数を上げる事は避けたい。
更に、腎不全の影響で口内に潰瘍が出来ていて、潰瘍にペースト状のフードがくっつくのを嫌がるので更に食べてくれない。
それでも栄養を取らせないとどんどん痩せて腎臓機能の数値も悪くなってしまうので、朝と夜に何とか食べさせた。
原因がはっきりしない発作
ある日、仕事中ばあやから電話が。
うちのばあやは、仕事中にしょうもない用事で電話をかけてくるような人間ではない。
こういうのは緊急。なんとなく、おこわの事なんだろうと想像がついた。
少しでもご飯をと、強制給餌をしてくれていたばあや。
その後水を飲ませていたら急に過呼吸のような状態になり、口を開けてよだれをたらし、失禁してしまったらしい。
失禁なんてしたことない。そのままもしかしたら・・・と最悪の状況が頭をよぎる。
慌てて社長に事情を説明し、早退させてもらって大急ぎで自宅へ。
自宅へ戻ると、少し早い呼吸で横になっているおこわ。5分ほどで少し呼吸は落ち着いたらしい。
実際に見ていないからわからないけど、今までのふらつきとは明らかに状況が違うので、すぐに病院に電話をした。
呼吸が落ち着いてきているなら30分くらい様子を見てもう一度連絡をと言われ、様子を見る。
30分経って、呼吸はだいぶ通常に戻ってきた。
30分きっかり後に病院に電話して様子を伝えると、戻ってきたのならしばらく様子を見て大丈夫と言われた。
急患で行かなくても大丈夫なんだろうか・・・出来れば診てもらいたい。
普通に予約が空いている時間を伝えられ、その時間なら診察出来ますみたいな返答だった。
てことは、緊急じゃないってことなのかな・・・
診察してもらうと、強制給餌は難しくて、ちょっと負担になって心拍数が上がったのかもしれないという事。
先生は、ばあやを気遣って「お母さんのせいじゃないですよと、伝えてくださいね」と言ってくれた。
ばあやは責任を感じてしまっている様子だったけど、先生の言う通りばあやのせいではない。
翌日はまだちょっと怖いのとばあやが憔悴してしまっていてかわいそうだし不安だったので、会社は休ませてもらうことに。
その日の夜中にまた発作が起きた。
5分くらいで治まったので、そのまま就寝。
翌日の午前中、また発作。今度は10分以内くらいで治まった。治まったのでまた様子見。
夕方、再び失禁後に発作。口を開けて過呼吸状態になり、少し粘度のあるよだれをボタボタたらしている。
これはさすがに・・・治まればそれでいいのか・・・何より苦しそうだし何か出来る事はないのだろうか・・・
震える手で動画をしっかり撮り、急患で再び病院へ。
動画を見てもらったけど・・・
脳からくる発作か腎不全からくる発作か、それとも心臓からくる発作か・・・
血液検査で原因を探してみるけど、はっきりはわからない。
血液検査で、脳が原因の発作がある場合に確認できる項目は異常がなかった。
万が一脳だとしてもMRIを撮って確認することは出来るけど、腎不全で体力のないおこわにはリスクが高すぎる。
口の中の潰瘍も悪化してすごく大きくなっている。これも、今のおこわに麻酔は難しく、取る事が出来ない。
潰瘍が気になってご飯も食べない。
腎臓機能の数値も全て数値が非常に高い。
- SDMA 53 (基準値・・・0から14) 高値
- クレアチニン 計測不能 (基準値・・・0.8から2.4) 高値※数値ふりきっていて計測不能
- BUN(尿素窒素) 130オーバー (基準値・・・16から36) 高値
- 無機リン 16.1 (基準値・・・3.1から7.5) 高値
腎不全の影響での発作である事も十分考えられて、血液検査の結果や発作の状況から考えて、覚悟が必要かもしれないと先生から伝えられた。
発作が出た時に、脳を休める事と眠気で苦しさを軽減してあげるための睡眠導入剤を処方してもらった。
眠っている間は発作が出ないらしい。
とにかく苦しい発作を減らしてあげて、食べれる物を食べさせてあげて、おこわに残された時間がもしあと少ししかないのなら、穏やかに過ごさせてあげたい。
そんなことを考えながら帰宅。
突きつけられた現実を言葉に出すと悲しみが溢れ出てきそうで、とにかく静かにその日は過ごした。
在宅勤務の許可が下りた!
翌日、とりあえず出勤。
このまま発作が続くようなら、ばあや一人でおこわを診るのは難しい。ばあやが病んでしまう。
残された時間が少ないのならなおさら、おこわが苦しかったり辛かったりする事がないようにするのは親である私の使命。
とりあえず1か月休職させてもらうか?生活費は借金して何とかするしかない・・・
でも私の仕事をその間誰かがやるんだよな・・・絶対無理だし誰もやりたくないよな・・・
仕事量多いし責任の重い事ばっかりだし、暇なのに不正な時間稼ぎして残業してるような人たちが実際に仕事量が多くて残業になっても仕事して残業したくないだろうし(笑)、急にやれって言われて出来る仕事じゃないし・・・
そう考えると、在宅でやるしかないのかなと思った。
うちの会社は在宅は全く推奨していない。たまたま私の仕事は在宅でも何とかなるけど、基本在宅で出来る仕事は少ない。
でも、他の人にかかる迷惑を最小限に抑えて、会社にも影響が出ない最善策は在宅しかなかった。
多分残業もつけてもらえないし、生活が苦しくなるけどもうそこは仕方ない。何とかするしかない。
総務にいる取締役に相談することにした。
恥ずかしいことに説明しながら涙が止まらなくなる。中小企業で、役員との距離も近い。
社長に相談してくれることになり、社長の判断を数時間待つことに。
社長はすんなり承諾してくれた。取締役からは、ずっと会社に貢献してくれている事を社長は考慮してくれていると聞いた。
日ごろ不満が多い会社ではあるけど、今回ばかりは社長のご厚意に感謝しかない。社長、ありがとう!
そして在宅でおこわの看取りを覚悟した看病と在宅勤務を始めることになった。
睡眠導入剤はおこわの救世主だった
その後発作は起きないものの、常にしんどそうなおこわ。
潰瘍のせいで口の中が荒れて口臭が酷く、よだれもねばねば。ご飯もうまく食べれない。
常にふらふらして歩くのも辛そうで、3歩くらい歩くとその場に横たわってしばらく動けない。
午後になると決まった場所でしんどそうに横になって倒れ込むように寝ている。
起き上がってお水を飲んだり、スープのご飯を少し舐めたりして今度は箱の中に閉じこもって過ごす。
おトイレにもふらふらしながらなんとか辿り着く。
あまりにもしんどそうなので、かかりつけの獣医さんに何とか楽に過ごさせてあげる方法はないか聞いてみた。
発作の時用に処方してもらった睡眠導入剤を飲ませて、しんどそうな時は眠らせてあげることにした。
しんどくてあまり熟睡出来ていない感じだったから、体力温存にもなる。
ひとまず、ホワーっとする程度の量を飲ませてみる。
ボーっとしてくるみたいで、よろけながら歩く。途中で転びそうになるので後を付いて回って倒れそうになると支える。
そして向かった先は、ご飯のお皿。
ふらふらしながらご飯をむしゃむしゃ食べ始めた。
あ・・・この睡眠導入剤、眠くなるけど同時に食欲が出る時があるって先生言ってた。これか・・・
最近見ない食べっぷり。でもふらふらしてるので、ご飯の器に顔を突っ込んで食べる。
口が痛いから食べにくそうだな・・・
食欲増進剤を飲んでも最近あまり効果がなかったのに、なぜか睡眠導入剤で食欲が増すおこわ。
でも基本は腎臓病の療法食を食べてもらうべきだよな・・・でも療法食はあまり食べてくれないしどうしよう・・・
先生は、もう食べたいものを何でもあげて、食べてもらうことが一番大事と言ってた。
出来るだけ腎臓に負担の少ないフードを探そうとネットで検索していた時に、腎臓病ステージ4だったお猫様が、療法食にこだわらずに食べたいフードをあげていたら数値が改善されたというブログを目にした。
「食べられなかったんじゃない、食べたいものがなかっただけなんだ」という文章が心に響いた。
なるほど・・・そんな事もあるのか。
食べる事がまずは大事なのよね。状況的にも、もう美味しい物だけ食べさせてあげたいし・・・
療法食への執着をここで解除した万年課長。
おこわは小さい頃から血便したりして消化器が弱かったので、消化器サポートのごはんしかあげてなかった。
健康の事も考えて、おやつもあまりあげずに今まで過ごしてきた。
ちゅーるだって、腎臓病になってからカロリー摂取のために腎臓病用のエネルギーちゅーるをあげるようになったけど、それまであまりあげたことなかったよね。
よし、おこわ。これからは好きなものを好きなだけ食べよう!
そして手当たり次第においしそうなフードを買いあさって食べてもらうことにした。
しんどそうな時間が1日のうち2~3回あるので、そのタイミングで1日に1回から2回睡眠導入剤を飲んでもらう。
お腹が空くらしく、意識は朦朧としてるけどご飯は食べる。
潰瘍が気にならないよう、細かく砕いたりスープタイプのご飯にしたりして食べやすくしてあげる。
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潰瘍には1日1回、ご飯を食べた後にお水を飲ませて口を少しきれいにしてから必ずお薬を塗ってあげる。
そしてたくさん寝てもらう。
何度か、もうだめなのかな・・・と思うくらいしんどそうな時もあった。
おこわを撫でながらばあやと二人で涙をポロポロ流した。
そして1週間が過ぎていった頃、何気なくおこわの歩く姿をいつものように追っていると、ふらついていない事に気付いた。
しんどい時に横たわる場所にあまり行かなくなり、お腹を見せてぐっすり寝る事が多くなった。
これは・・・ご飯を食べるようになってきたから???
明らかにそうだった。潰瘍が気になるからスープ系メインだけど、少しずつカリカリも食べている。体力が戻ってきた!
先生に相談し、食欲増進の目的メインで睡眠導入剤を少量で朝と夜に飲んでもらう。
少量でも朦朧としてふらふらだったのが、まったくふらつかず食欲だけが増えて食べる量が増えてきた。
まさかの・・・睡眠導入剤による食欲復活だった。
食べる事は生きる事
2週間が過ぎた頃。
ご飯を食べた後に顔を洗う事が出来るようになってきたおこわ。
潰瘍のせいで口臭が酷く、おててがベタベタでくちゃい・・・
顔を洗うたびにおててを濡れタオルなどでふいてきれいにする。
でも顔を洗えるようになったのは元気になってきたってことよね。
そんなある日、おこわが顔を洗った場所に何か白っぽい米粒大のものが落ちてる。
なんじゃこりゃ・・・
手に取るとちょっとベタってしてる。
これって・・・おこわの口から落ちた潰瘍???まさかね・・・
ゴミ箱へポイ。
夕方になっておこわの口にお薬を塗ろうとしてビックリ。
でっかい潰瘍がなくなってるんですけど・・・
どうやらさっき見た米粒大の物体は、顔を洗った時に取れたおこわの潰瘍だったらしい。
自力で潰瘍を取ったんだね・・・キミはやっぱり頑張り屋さんだねおこわくん。
いや、先生によると壊死した大きい部分が取れたんじゃないかと・・・ そりゃそうですよね。
いずれにしても、大きい潰瘍が取れたおかげでご飯が食べやすくなったおこわは更にご飯を食べるようになる。
ありがたいことに、療法食でも食べてくれるのがある。
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そして、大きい潰瘍が取れた頃から粘度のあるよだれが出なくなり、口臭もしなくなってきた。
潰瘍そのものが無くなったわけではないので引き続きお薬は塗っていきますが、大きい潰瘍がなくなってご飯が食べやすくなり、好きなご飯をモリモリ食べるようになった。
そしてこの頃から全く登れなくなったちょっとした段差に登り始め、トイレの段差も問題なく跨げるようになってきた。
食べる事が出来るようになって、状況が奇跡的にどんどん好転し始めてきた。
復活を遂げたおこわ
今のおこわです
お猫様と暮らす皆さんの在宅あるあるですが、めっちゃ邪魔しに来ます。
デスクがないのでキャビネットの上で仕事をしているのですが、私の膝に飛び乗ってからここに上がってきて邪魔します。
キャットタワーも最上段まで上がれるようになりました。
おトイレも、砂をかける気力もなかったのが普通に砂をちゃんとかけるようになりました。
ご飯はもう睡眠導入剤を飲まずに普通の食欲増進剤を飲んでもらってます。
さすがに食欲増進剤は何日かに1回は飲んでもらわないとカロリーが足りません。
体重も少しだけ増えました。
走れるようになり、おもちゃにも少し反応するようになりました。
ふみふみも毎日私の膀胱にしっかり出来るようになり、朝方起こされます🤣
昨日病院で血液検査をしたところ、先生もびっくりの数値改善が見られました。
- SDMA 28 (基準値・・・0から14) 前回53 高値ではあります
- クレアチニン 11.6 (基準値・・・0.8から2.4) 前回測定不能 高値ではあります
- BUN(尿素窒素) 90 (基準値・・・16から36) 前回130オーバー 高値ではあります
- 無機リン 10.2 (基準値・・・3.1から7.5) 前回16.1 高値ではあります
どうですか???
絶望的な数値からここまで改善🥰🥰🥰
まだまだ全数値が高値ではありますが前回と比べるとものすごく良くなってる🙌
先生もびっくりです。だって、先生ももうだめだと思ってたんだろうから・・・
やっぱりご飯をしっかり食べる事が何より大切なんだなあと実感しました。
腎不全は治る病気ではないので、これからもおこわは数値を少しでも下げて気分良く毎日生活出来るような治療になります。
皮下輸液を2日行い1日お休みのペースで続け、飲めるお薬はしっかり飲んで、療法食はあまり食べないのでサプリメントで少しでも調整。
心拍数も定期的に病院で確認してもらう。
まだまだおこわの戦いは続きます。
でも、もうだめだと思っていたところからこの1か月、在宅で働かせてもらいしっかりおこわのそばでお世話が出来て、ここまで回復したのは本当に奇跡だと思います。
そして、とにかくしっかりご飯を食べてもらう事の大切さをしみじみと感じました。
腎臓病は、療法食を食べさせることで元気でいられる期間を延ばしてあげる事が出来るといいます。
本当は療法食だけをしっかり食べてくれるのが一番ですが・・・
腎臓病のお猫様をお世話している方たちの中には、私と同じように療法食を思うように食べてくれなくて悩んでいる方がいると思います。
もちろん、かかりつけの獣医さんの治療方針によりますが、とにかく食べれるものを食べてくれる事で少し元気になる事もあるので、同じ悩みを抱えているお世話係さんの参考になればと思います。
この記事をおこわに邪魔されながら書いている自分が本当に幸せだなあと思います。
まだまだ、おこわとそら、ばあやと元気に過ごしていきたいと思います🥰✨✨
お読みいただき万年家一同感謝です💚
ありがとうございました🐈🐾